【千葉大学医学部附属病院副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
前回は、高度急性期への評価の1つとして急性期総合体制加算を取り上げ、地域医療体制確保加算2や外科医療確保特別加算との関連についても明らかにした。しかしながら、紙幅の都合もあり、急性期総合体制加算の実態の一部しか取り上げていない。
本稿では、急性期総合体制加算の届け出病院の診療実績をデータで明らかにし、これからの急性期総合体制加算の在り方を、私見を交えて論じていく。
1. 急性期総合体制加算への移行状況
2026年度の診療報酬改定では総合入院体制加算と急性期充実体制加算が予想通り一本化され、急性期総合体制加算となった。その加算の届け出は前回取り上げた通り6月1日現在、470病院程度だった。これは、急性期病院A一般入院料を届け出ている630病院の約75%に該当する。
連載第261回では、急性期病院Aの約85%を急性期総合体制加算が占めることを予想したが、それほど遠くない数値だったのかと思う。10ポイントの乖離には、急性期病院Aのうち77病院が地域包括ケア病棟を有し、8病院が地域包括医療病棟を届け出ていることが大きく関係しており、私の当初の試算では地域包括ケア病棟を有する病院は除外していた。
もちろん、当面の間の経過措置があるわけだから、地域包括ケア病棟を有する病院が急性期病院Aを届け出ても悪いわけではない。試算の前提が異なったということである。地域包括ケア病棟と地域包括医療病棟の届け出病院を除外すると、診療報酬改定前の急性期充実体制加算は急性期病院Aのおよそ85%になる。
図表1は、改定前の急性期充実体制加算あるいは総合入院体制加算の届け出が改定後にどのように変化したかを示したものである。最も多いのが、急性期充実体制加算1から急性期総合体制加算3へ移行したケースである。
急性期充実体制加算1という最上位を届け出ていたとしても、精神病床を有し、
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次回配信は9月下旬を予定しています
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